早ちゃん(くろべえ)の調教(明2才)1999.6.20
誕生(1998.5)・くろべえと母-放牧-生後3ヶ月(1998.8.25) ・子馬の教育・乗り運動
・ 99.12.19・00.01.16
新馬調教のこと


早ちゃんは、何もしなくても、追い鞭をかついでいるだけで、かってに丸馬場をぐるぐるまわりました。鞭を下ろすと、止まり、ためらいながら、
真ん中に立っている人に近づいて来ます。
丸洗い後、裏掘りで反抗したので、肢を思い切って高く上げて我慢させています。和種、和種系の馬は、こちらが強くでると、理解します。
野生のルールが通用します。もちろん、”しゃん”としたらうんとほめてあげること。新馬には、わかりやすく、単純な指示を出してあげるこ
とも大事です。といっても、馬は私たちが何をしてほしいか知っていてもできないことがあります。こわいからです。馬が怖がっているものに
は、じょじょに慣らしてあげます。そして、ここぞという時には強くでて、そんなものより調教師のほうが怖いんだということを、教えなけれ
ばいけない。慣らすだけでは、あなたのことをやさしいヒトとは思いません。自分のわがままのとおる甘い奴と思われてしまいます。怖がって
逃げているのか、わがままを出しているのか、見きわめるのは、やっぱりたくさんの馬とつきあわないとわからない気がしています。
軽種の馬は、強く出るだけでは、パニックになってしまいます。好みですが、私は気が疲れます。
ヒトと折り合いをつけることを絶対に拒否する馬もいます。北海道で山に放牧され、三代にわたってヒトがさわったことのない馬なんていうのもいて、やつらに調教をいれるのはきつい。できないことはないですが、最後のところで信用できません。また、ヒトに従ったとしても、まったく覇気のない馬になってしまうこともあります。ヒトに従うことで、彼らのが生きていくための心の大切な何かが、ポッキリ、折れてしまったとしか思えない雰囲気になってしまいます。ヒトのパートナーとしては失格ですが、何かつらいです。
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