甲斐の黒駒作出計画(The Project of making Kai Pony)

紅鹿毛(べにかげ)

H.11(1999).12.10 紅葉台着

立派な木曽種がやってきた。

26/12/199916/1/200029/1/200030/1/200013/2/200012/3/2000

H.11(1999)12.18


H.11(1999)年.12.24 体側: 体高 135cm 胸囲 172cm 管囲 20cm 体長 132cm 尻高 137cm

 開田村のカバみたいな種馬の子であることが信じられないような姿。かばなんて失礼だけれど、私が言い出したことではない。北海道のおせりで知り合った遠野の博労さんの表現である。くやしかったが言い得て妙である。
 この厚い立派な平首を見てほしい。和種馬改良の時代に入った重種の遺伝子が顔を出したのかも知れないが、古い屏風等にある和種馬だってこんな首をしている。研究書には、実際の和種馬はこんな形ではなかった解説されているのである。ただ、明治まで残った和種馬は、軍馬の必要がなかった江戸時代に300年かけて農耕馬として、女子供の扱いに適した形に淘汰されたもの。ひょこりご先祖様の血が浮き上がって来ることは大いにありうることなのである。

 まだ、脚の成長が上体の成長に追いついていない。
 5才だし、ぶらぶらしていただけだから、肩も出来ていないし、蹄も小さい。でも、そういうことは、じっくりやっていれば、時間が解決する。
 新馬に初めて鞍をのせ、初期調教。手綱をぶらぶらにしてゆっくりとした速歩(はやあし)で馴らす。身体を作っていくのである。
 強い反抗はなかった。好奇心は強いが、突拍子もない逃げ方をせず、じっくりじっくり確認しながら認識していくタイプである。一週間毎日乗ったら、すっかり人を乗せてタッタッタッタと行くことをおぼえた。子馬の頃から、人に可愛がられたのも、舎飼いで、馬どうしでのつきあい慣れしていないのも私が失敗した”おぼっちゃま君”といっしょだが、雰囲気が違う。
 生い立ちは大事。ただ、血統的に人を裏切らない”栄昇”の血統である。どんなに形が良く、運動能力が高くとも、人馴れしない馬、追いこんで行ったときに信用できない馬を、いじるのは時間の無駄なのだ。
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